矢崎存美『ぶたぶたと秘密のアップルパイ』光文社文庫

 けど、あたしは彼のことを、秘密にしたいな」
 だって、この秘密は楽しい。信じてもらえなくてもかまわない。自分の秘密は考えていると落ち込んだり悲しくなったりするのに、そんなふうにならない秘密って素敵だ。 p.42