森見登美彦『美女と竹林』光文社

「二十一世紀は竹林の時代じゃき」
 登美彦氏は言った。「諸君、竹林の夜明けぜよ!」  p.21

「なんだか面白そうでいいなあ」と言う人があるかもしれない。
 その人は何も分かっていない。
「面白いだけで生きていけたら、なんの苦労もありませんなあ」と、高橋留美子著『めぞん一刻』の中で四谷さんも言っている。著者はこの意見に深く賛同するものである。 
 たしかにオモシロイことは認めるけれど、これは過酷な道である。
 人間としてダメになるよ!ホントに!  p.76

 竹取物語の時代から、美女と竹林は切っても切れぬ関係にある。
 美女は竹林であり、竹林は美女である。  p.138