絲山秋子『ラジ&ピース』講談社
醜いのは野枝自身だった。いつも自分のことばかり考えていた。パーツが小さい地味な顔、寸胴で足の短い体型、身長が低いこと、冒険が怖くて無地の同系色しか合わせられない服装のセンス。性格はといえば彼女はいつも機嫌が悪かった。そしてそれが露骨に表に出た。 p.7
醜いのは野枝自身だった。いつも自分のことばかり考えていた。パーツが小さい地味な顔、寸胴で足の短い体型、身長が低いこと、冒険が怖くて無地の同系色しか合わせられない服装のセンス。性格はといえば彼女はいつも機嫌が悪かった。そしてそれが露骨に表に出た。 p.7