森谷明子『深山に棲む声』双葉社

それに、どこのものでもない話は、どこの話にもなる。  p.292(「囲炉裏の前で」)

「ねえ、さっきの話は、本当のこと?」
 母親はほほ笑んで、首を振った。
「いつも言っているだろう。昔語りを、真に受けるものじゃない、とね。さあ、安心して、もうお眠り」  p.397(「黄金長者」より


 イヒカ(伊緋鹿)、イオエ(五百枝)、オシヲ(忍男)、ババ(佐奈)、テルヒ(照日)、カシイ(香椎)、フツ(布都)、トマ(時馬)