三崎亜記「鼓笛隊の襲来」(『鼓笛隊の襲来』光文社 より)

「ええ。でも、お義母さんの唄、覚えておきたくって。いつかまた、鼓笛隊が来たときのために」
「そうかい……。そうだね、あんたが受け継いでくれるんだね」  p.20

 台風じゃなくて鼓笛隊が上陸してくる世界なんて!なんて奇抜!鼓笛隊の襲来がとある家族にもたらした心の交流がほっこり温かい。からっと晴れ渡った青空のような作品で、大好き。