伊坂幸太郎×斉藤和義『絆のはなし』講談社
伊坂 そうですね。斎藤さんがいなくて、その曲が存在しなかったら僕はたぶん、今のような小説家にはなっていないでしょうね。 p.36
言ってしまうと、なんかベタベタで嫌なんですけど、出会いは雨のバス停でした。
斎藤 おお、雨のバス停! p.37
伊坂 そうですね。こだわりじゃないですけど、ちゃんと自分が好きなものを知っている人がいいですね。「流行ってるから嫌い」っていうのもまた、単純な物差しになっちゃうじゃないですか。 p.51〜52
見た目強くて実際も強いというよりは、中はドーベルマンだけど外見はチワワみたいなのが一番かっこいい気がするんですよ。かわいくないと嫌なんです。小説もそうなんですけど。見かけで威嚇するのではなくて、外見はファニーな感じ、バカバカしくてかわいいみたいな感じが一番好きなんですよね。 p.85〜86
伊坂 僕は、本当に真面目なことを言うときは、バカバカしいもので包んで投げちゃえみたいな気持ちは強いですね。僕自身が真面目なこと言われると「もう聞きたくない、わかったわかった」となっちゃうほうなんで。 p.88〜89
「これも出したらブレイクするんじゃないかと、編集者さんと言っていたのですが、やっぱり、シーンとしていて。世界って静かなんだなあと思いました」 p.135(「ラッシュライフ」が刊行されて)