2008-09-16から1日間の記事一覧
物心ついた頃から、こうしていつも列車に揺られていたような気がする。 いつもいつも、こうして一人で、夜の底を運ばれていたのだ。 眩暈のようなデジャ・ビュを覚えた。次に気付いたら、老人になっているのではないか。レコード会社に勤め、ふわふわ浮き世…
けれど、何かしら異様な感じ、日常の外側から吹き込んだひんやりする隙間風が彼らに恐怖を感じさせたことは明らかだった。 P.218
「あなたは常にパッセンジャー。通り過ぎるだけの人間。自分でも分かっているくせに」 P.124