柴崎友香『星のしるし』文藝春秋

「なんもわかってへんな」
「わからなあかんこととちゃうからええねん」
「人生を損してるで」
「わたしは朝陽の知らんことをいっぱい知ってる」
「なにを」
「知らんから説明してもわかれへん」
「あっ、そうか」  p.106〜107

 もしかして、神さまに祈ったり願ったりするのは、こういう感じかもしれない、と思った。どこかで、自分を見ていてくれたらいいのにって思うような、そういうの。  p.158

 果絵、朝陽、皆子、ヘンな居候カツオ、きりちゃん、柿原さん